糸の特徴

  • 伝統工芸が生み出す、和楽器糸

    伝統工芸が生み出す、和楽器糸

    琴糸や三味線糸などは生糸を撚って作り上げます。邦楽器糸のために作られた地元の座繰り生糸を原料とし、高品質で、強く深みのある音を出す丸三の糸には弊社だけの伝統技術も用いています。十二からなる工程を経て、手間を惜しまず作り上げる一本一本はプロの奏者が重用される品となり、全国へ送られます。その他にお琴や沖縄の三線など、ナイロンやテトロン原糸を使った糸も製造しており、数ある邦楽器糸全般を扱っております。

  • 絹ならではのしなやかさ、絹なわ。

    絹ならではのしなやかさ、絹なわ。

    絹糸を原料に用いるのは着物、帯などの和装、または組み紐として広く知られていますが、絹糸を用いた縄糸は今や日本国内でほとんど生産されておりません。弊社では特殊撚糸技術を用い、日本を支える伝統文化、芸能、産業の道具として絹なわを生産しています。絹のしなやかさ、艶やかな光沢、撚り目の美しさ、そして締めやすさなどが特徴的です。多品種少量生産の可能な弊社ではご注文に応じて太さや撚りの数、また色など柔軟に対応できます。

  • 職人技で撚られる、絹ひも。

    職人技で撚られる、絹ひも。

    三味線糸のような細い撚り糸は邦楽器用だけではなく工芸品にもお使い頂いております。特に楽器糸製造業の弊社が作る商品は艶や腰があり、他の絹糸工芸品と異なり硬めの糸となっております。縄糸と同じく絹の特性を活かし、今ある商品の高付加価値化(ブランド力アップ)、さらには新商品の開発をお考えであれば、是非弊社へご相談下さい。職人と職人の技の融合がもたらす新しい商品を一緒に作り上げられればと思います。

最高級蚕糸を使った座繰り生糸を原料として使用。

最高級蚕糸を使った座繰り生糸を原料として使用。
滋賀県木之本町、賤ヶ岳の麓にある大音地区では今も糸取りが行われています。 古くは平安時代から始まったとされ、また水上勉の「湖の琴」の舞台でも知られており、日本でも数少ない国産生糸を座繰りという昔ながらの工法を継承しています。

ここで作られる生糸は大変澄んでいてきれいと評判な賤ヶ岳の雪解け水を使い、桑の新芽を食べて育った蚕による春繭だけを用いられ、和楽器糸のために作ってもらっています。

邦楽器糸合せて約400種類の商品を生産。

邦楽器糸合せて約400種類の商品を生産。
丸三ハシモトでは様々な邦楽器用の絃を扱っており、糸の太さ、楽器の違い、原料の違い、品質ランク(①極上、②銀付、③ 金先の糸)などからその総数はおよそ400種類にもなります。その多くは三味線糸ですが、その他にも琴、十七絃、琵琶(薩摩、筑前)、胡弓、三線(蛇味 線)、大島三味線、雅楽(琴、琵琶)、一絃琴、八雲琴、中国伝統楽器絃(古琴、二胡、中胡、中国琵琶)などがあります。

また三味線糸と言っても長唄、地歌、常磐津、民謡、津軽、義太夫(文楽)など使用用途は多岐にわたり、種類も多くなります。それぞれの楽器に合った音が存在し、用途に合せて糸も多彩に変容していきます。糸の強さ、深み、余韻・・・ 音色の追求に終わりはありません。

ナイロン・テトロンなどの原糸を使った和楽器糸も。

ナイロン・テトロンなどの原糸を使った和楽器糸も。
お琴の絃や津軽三味線の三の糸(一番細い糸)などは現在ではナイロンやテトロンなどの化学繊維からなる糸が主流となっています。
絹糸に音色は及びませんが、耐久性の面では優れており、また現在の津軽三味線などの早弾きをする演奏方法などに影響を及ぼしたと言えます。
絹糸の長所と化繊糸の長所をうまく活かし、その邦楽の可能性を広げています。

「時計のベルト」や「刷毛(ハケ)」にも丸三ハシモトの糸が使われています。

「時計のベルト」や「刷毛(ハケ)」にも丸三ハシモトの糸が使われています。
絹糸は加工がしやすく、様々な形に応用できます。弊社では生産のほとんどが邦楽器糸用ですが、それ以外にも絹糸、または琴、三味線糸としての特性を活かし様々な製品を作っています。

例えば時計の高級革ベルトの糸として、刷毛の柄の部分の木板を縛る糸として、からくり人形の操作をする縄糸として、或いは三味線の皮の張替え作業の縄糸として使用されています。 絹糸はしなやかさ、艶やかな光沢、撚り目の美しさ、そして締めやすさなどが特徴的で、多品種少量生産の可能な弊社ではご注文に応じて太さや撚り数など柔軟に対応できます。新商品の開発をお考えであれば、是非弊社へご相談下さい。